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24時間テレビのマラソンの時間内の完走について

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毎年8月に日本テレビで放送されて、今年で39回目になります「24時間テレビ」ですが、何といっても「チャリティーマラソン」は誰もが知っている番組の名物コーナーとして有名です。

今年の24時間テレビのチャリティーランナーは、笑点でお馴染みのオレンジの着物を着ている林家たい平さん(51)に決定しましたが、毎年チャリティーランナーの発表がされてから、チャリティーマラソンのやる意味ややらせ問題などが話題になります。

私は24時間テレビやチャリティーマラソンに肯定も否定もするつもりはありませんが(綺麗事と言われても仕方ありませんが・・)、フルマラソン6回完走した私のランナーの視点で、24時間テレビのマラソンについて色々と解析してみたいと思います。

毎年、放送時間内に武道館にゴール出来るかどうかが番組の一番の盛り上がりを見せていますが、この記事で、24時間テレビのチャリティーマラソンの新しい見方とマラソンへの興味を持っていただけたら嬉しいです。

まずは、歴代のチャリティーランナーと走行距離、放送時間のゴールについまとめました。

放送回ランナー性別当時の年齢走行距離放送時間内のゴール最終結果
15間寛平43153途中リタイア
1644200完走
17ダチョウ倶楽部肥後(31)寺門(31)上島(33)100完走
18間寛平46600完走
19赤井英和37100×完走
20山口達也(TOKIO)25100完走
21森田剛(V6)19100完走
22にしきのあきら50110完走
23トミーズ雅40150完走
24研ナオコ4885完走
25西村知美31100完走
26山田花子28110×(残り4km)完走
27杉田かおる39100完走
28丸山和也59100完走
29アンガールズ30100完走
30萩本欽一6670×完走
31エド・はるみ44113完走
32イモトアヤコ23126.585×(残り1km)完走
33はるな愛3885完走
34徳光和夫7063.2完走
35佐々木健介&北斗晶ファミリー120完走
36大島美幸(森三中)3388×(残り2km)完走
37城島茂(TOKIO)43101完走
38DAIGO37100完走

24時間テレビでは、放送時間内にゴール出来なかった場合でも、次の番組内での放送や、24時間テレビの繰り下げ放送という形で、ゴールの瞬間の映像は流れるようにしています。

そのため、24時間テレビのチャリティーマラソンが始まってから、第15回放送時の間寛平さん以外はリタイアは出ていません。また、放送時間内のゴールも思っている以上に多く、放送時間内でゴール出来なくても残りの距離が短いため、極端な時間オーバーがないのも大きな特徴です。

ペース配分

24時間テレビのチャリティーマラソンの走行距離は、ランナーによって違いはありますが100km前後になります。

土曜日の19時頃にスタートをして、日曜日の20時50分頃(放送終了時間)までに武道館を目指す事になります。

単純計算で23時間で100kmを走る事になるので、1時間あたり4.347kmのペースで走れば放送時間内にゴールする事が出来ます。

ちなみに東京マラソンや大阪マラソンなどは制限時間は7時間ですが、各フルマラソン大会の制限時間と完走するのに必要なペース配分は以下のようになります。

大会場所制限時間完走に必要なペース(1時間あたり)
24時間テレビ23時間4.347km
大田原マラソン栃木県大田原市4時間10.55km
泉州国際市民マラソン大阪府泉州地域5時間8.439km
福知山マラソン京都府福知山市6時間7.033km
東京マラソン東京都7時間6.028km

実際の大会において、東京マラソンや大阪マラソン、福知山マラソンの完走率は95%を超えているので、いかに24時間テレビのチャリティーマラソンのペースで走り続ける事が簡単なのかが分かると思います。正直な話、徒歩に近いスピードです。(多少の早歩きや超スロージョギング並)

しかし、いくら超スローペースで走るにしても23時間続けて走り続ける事は、フルマラソン経験者でも非常に難しいですし、途中で休憩しながら走るのが現実的です。

それでも100kmマラソンで制限時間23時間あれば、フルマラソン経験者だけでなく、普段から運動したりよく歩いている人であればほぼ完走する事が出来ます。

実際に100kmのウルトラマラソン大会において制限時間が14時間前後の大会が多く、実際の完走率も70%を超えていることからも、完走がいかに簡単かが分かると思います。

それでも、距離が100km以上あるため難しそうだと感じる方は多いですが、実際のペースで走ると、相当遅い事が分かります。

途中の休憩時間があるから難しいのではと思われる方がいると思いますが、仮に9時間(睡眠時間を含む)休んだとしても、14時間で100kmを走る事になります。このペースはフルマラソンに換算しますと約6時間ペースになります。

以前に、全日本マラソンランキング2016発表に伴う総括と目標の記事でも紹介しましたが、2015年度の男性のフルマラソン完走者28万461人の平均タイムは4時間37分04秒、女性のフルマラソン完走者7万3611人の平均タイムは5時間5分41秒です。

また、フルマラソン完走者のうち、6時間以内に完走した割合は男性で93.7% 女性で85.2%です。(全日本マラソンランキング2016より)

そのため、十分な休息と同じペースでゆっくり走れば、決して難しい挑戦ではないと言えます。

3ヶ月近くの練習で24時間マラソンは走れるのか

24時間テレビのチャリティーマラソンは、放送3ヶ月くらい前に発表さえる事がほとんどですが、実際に3ヶ月の練習で走る事ができるのでしょうか?

本番3ヶ月くらい前に言われて、忙しくて不規則な生活を送っている芸能人の方が本番までにコンディションを整えるのは大変難しいと思います。

私の場合、マラソンを始めて3ヶ月の段階ではハーフマラソン(21.0975km)を走れるかどうかでした。そもそも、5月に始めてフルマラソン大会があるのは10月以降でしたので、ゆっくり調整していたという事と、記録を狙っていたため、基礎練習をしっかりおこなっていた時期でした。

通常は、フルマラソンを良い結果で完走するのに最低半年は必要と言われていますが、制限時間内に完走するには、3ヶ月もあれば十分だと思います。

一方の24時間テレビのマラソンは、3ヶ月の練習で、どんなにゆっくりでも良いので、体を動かし続ける練習、走り続ける練習さえすれば決して難しい挑戦ではないと言えます。

私個人的には、フルマラソンでサブ4(4時間切り)の方が難しいと思っています。

走る時期と時間帯について

私は、ここまでペース配分と練習期間の点から、決して難しい挑戦では無いと述べましたが、24時間テレビのチャリティーマラソンの一番の難しいところは、夜スタートして夜にゴールするという事だと思います。

夜から走るとなると、昼間に走るより体への負担が一層大きくなると思います。

24時間テレビのチャリティーマラソンは夏の暑い時期に行なわれるから、夜スタートの方が順調にいけると思われがちですが、季節を問わず夜のマラソンは昼間に比べてペースが上がってしまいます。理由とすれば周りが暗いと建物や木などが見えにくいため、自分がどれくらいのペースで走っているか分かりづらく、つい自分が思っている以上のスピードで走ってしまうからです。

しかも、夏の夜は涼しくて快適であるため、一層張り切って走ってしまいますが、夜が明けて日差しが差して気温が上がると一気に疲労が押しおせてきます。

夏は、昼と夜の環境が大きく変わるため、ほぼ一日使って走るマラソンをするには体調を崩しやすいというのが最大の敵だと思います。

まとめ

今回記事では、24時間テレビのチャリティーマラソンについて、ランナーの目線で解説しましたが、結論を言えば、走力よりも体調やコンディションを厳しく管理すれば、100kmという長丁場のマラソンですが、比較的簡単にゴール出来ると思います。

とは言いましても、テレビの企画なので番組の進行の状況を考えて、事前にトレーナーやスタッフを含めてしっかりと休憩を取りながら、放送終了ぎりぎりにゴール出来るようなプランを立てていると思います。

誤解してほしくないですが、事前に出来レースとか事前プランあってのマラソンと思われる方がいると思いますが、私もフルマラソンを走る時は必ずレースプランを立てますし、むしろレースプランを立てないと良い結果が出ないのがマラソンなので、そういう意味でお話しました。

ここまで、24時間テレビのチャリティーマラソンをこういう形で解説する人も珍しいですが、今年の24時間テレビのマラソンを見る上で、こういう見方もあるのだと思っていただけたらと思います。

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