病気・症状

ハンガーノックの症状が起きないための対策とは?

マラソンをやっていると、快調に走っていても突然体が言う事を聞かなくなり、立ち止まり悔しい思いをしたランナーは多いのではないでしょうか?

マラソン以外にもロードバイクやトライアスロンなどをやっている人なら分かると思いますが、長時間運動していると体が突然動かなくなる事が多くあります。

この症状はハンガーノックであり、体内のエネルギーが枯渇してガス欠のような症状を引き起こしてしまいます。

長時間体を動かすスポーツをすると、多くのエネルギーを消費するため、常にエネルギーが切らさないように十分配慮しなくてはいけません。

もちろん、体が突然動かなくなる理由はエネルギーの枯渇だけではありません。練習不足や筋力不足などで、純粋に後半にペースが落ちる事も多いです。

しかし、エネルギーの枯渇は普段から意識していれば、ハンガーノックは十分防げます。

この記事では、マラソンやロードバイクなど長時間スポーツをする時に、ハンガーノックにならないための対策を中心にお話しすることで、マラソンの記録向上や快適にロードバイクを楽しむきっかけになれたらと思います。

ハンガーノックの原因はグリコーゲンの枯渇

日常生活やスポーツなどすべての活動のエネルギー源となる「炭水化物」

この炭水化物が不足すると、疲労ややる気がなくなるので、スポーツをする人は特に重要視しなければいけない栄養素です。

炭水化物はもともと糖質(ブドウ糖)であり、体内ではグリコーゲンの形で、肝臓や筋肉に蓄えられ、運動する時に肝臓に蓄えられたグリコーゲンから消費していきます。

しかし、グリコーゲンは体内に貯蓄出来る量が少なく、最大で肝臓で100g、筋肉で250gしか貯蓄出来ません。特に筋肉の場合は筋肉量で貯蓄量が変化するため、筋肉量が多いほどグリコーゲンは多く貯蓄されますが、それでもたくさんのグリコーゲン量は貯蓄出来ません。

そのため、長時間運動していると、グリコーゲンはすぐに消費してしまい、エネルギーの枯渇状態となってしまい、脳が糖質(ブドウ糖)不足による生命の危機を感じてこれ以上エネルギー変換させないようにするため、体が思考停止状態となって動かなくなってしまいます。

逆に炭水化物を摂り過ぎると、貯蓄出来ない過剰な糖質は脂肪に変換されて、中性脂肪に変換されます。

脂肪は糖質よりも体内に蓄える事が出来ますが、脂肪をエネルギーとして燃焼するには糖質が必要となるので何とも皮肉な話です。

また、エネルギー不足になると筋肉のタンパク質から補おうとするので、長時間中の運動によるエネルギーの枯渇は筋肉そのものに負荷がかかるため、特にマラソンやロードバイクの場合、脚が痛くなる原因にも繋がります。

初フルマラソンで痛感したハンガーノックの怖さ

僕の初フルマラソンは2014年1月に出場した「第33回いぶすき菜の花マラソン」でした。

大会をむかえるまでに10kmやハーフマラソンを良い感じで走れており、エイドでは水とスポーツドリンクを飲んでいただけでしたので、フルマラソンも同じように考えていました。(今考えたらとても恐ろしい・・)

いざ本番が始まると、中間地点までは順調に飛ばすわけですよ。

そして中間地点を過ぎた瞬間に突然、体が動かなくなりました。

この時は、体調が悪いというよりはお腹が空き過ぎて力が出ない状態でした。

その結果、中間地点を過ぎてからのすべてのエイドで、バナナやみかん、豚汁、チョコレート、梅干しを狂ったかのように貪り食っていました。

そんな状態でも何とか早歩きのような走りを繰り返しては、エイドで貪り食っていましたが、30km過ぎてから強烈な吐き気と目まいがして、かなり厳しい状態の中、よく分からないままゴールしました。

思考停止というかボーとした感じで、ただ左右に揺られながら前に進んでいる状態でした。

正直、30km以降の記憶がほとんど無いくらいで、よくゴール出来たと思いました。

ゴール後は30分以上ゴール地点から動けず、その後、会場でうどんやおにぎりを食べて何とか回復しましたが、完走した充実感よりは体調が気になって仕方ありませんでした。

今はフルマラソン10回以上完走していますが、今思うに、後半の急激なペースダウンは、エネルギーの枯渇によるものと単純に練習・実力不足(長距離走る脚が出来ていない)のどちらかと思いますが、この大会と2回目のフルマラソンは明らかにエネルギーの枯渇と練習・実力不足の両方が原因と分かりました。

ハンガーノックを起こさせないための対策とは?

運動前

長時間の運動をする前は、しっかりと炭水化物を中心にエネルギーを蓄えておきましょう。

マラソンでは「カーボローティング」という言葉がありますが、大会前に炭水化物を中心とした食事をとる事で体内にエネルギーを蓄える方法があります。

しかし、同じ糖質だからといって清涼飲料水やスイーツ中心で摂取すると、血糖値が急激に上昇してインスリン分泌による低血糖になるため逆効果です。(適度な量は全然大丈夫です)

血糖値の上昇が穏やかなごはん、パンなどから摂取するようにしましょう。

運動中

「お腹を空かせない、喉を渇かせない」

以上です。

当たり前の事を当たり前のように書きましたが、ハンガーノックの原因はグリコーゲンを中心としたエネルギーの枯渇です。

お腹が空いている、喉が渇いているという事は、すでにエネルギーが不足していますよ、体内の水分が足りていませんよという体からのサインです。

日常生活でしたら、お腹が空いてからご飯を食べても、喉が渇いてから飲料水(水やお茶)を飲んでも、よほどの事が無い限りハンガーノックになる可能性は少ないですよね。(完全にならないわけではありません)

しかし、マラソンやロードバイクなど長時間の運動している時は、お腹が空く、喉が渇くというのは非常に危険な状態です。

長時間の運動はエネルギーを大量に消費しているので、お腹が空いている状態や喉が渇いているの状態から、エネルギーを摂取しても、体内にエネルギーとして吸収されるまでに時間がかかります。

そのため、スポーツ専門店などで体内に吸収が早い補給食やジェル飲料を購入してでお腹が空く前にエネルギーチャージする必要があります。

いくら、エネルギーチャージしてもお腹が空いてからでは、時すでに遅しという事になるので注意が必要です。

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