野球

長打率の計算方法とは?長打率は長打を打つ確率ではない事実

プロ野球の個人成績を見ると、長打率という項目がありますが、長打率についてきちんと説明出来ますか?

長打率は個人タイトルではないため、意識する事はあまりないためか、プロ野球に詳しい人でも長打率は長打(二塁打、三塁打、本塁打)を打つ確率と思っている人が多いのも事実です。

長打を打つ確率でなければ、長打率とは一体何なのでしょうか?

この記事では、長打率の意味と長打率の計算方法についてお話していきます。

長打率とは?

野球において、打者はいかに塁に出るか、そしてひとつでも先の塁に行くかが求められます。

塁に出るのは出塁率で計算する事が出来ますが、ランナーも含めて、ひとつでも先の塁にいくためには、単打よりは二塁打や三塁打、本塁打のような長打を打つ方が良いのが分かると思います。

そのため、打者が自分だけなく、ランナーを効率よく進塁させる指標として長打率が生まれました。

ここで、ひとつ例をあげますと、10打数3安打3二塁打の選手がいるとします。

この選手の打率は、3/10=.300となります。

もし、長打率が長打を打つ確率であれば、10打席で3本の二塁打を打っているから、3/10=.300となります。

もしかしたら、打席数に対してではなく、安打のうち長打を占める割合と考えて、3安打すべて二塁打を打っているから、3/3=1.000であると思う人がいるかもしれませんが、これも違います。

ここで、さきほどのランナーを効率良く進塁させるというポイントに注目してみましょう。

長打とは二塁打、三塁打、本塁打の事を言いますが、二塁打よりは三塁打の方がランナーを効率良く進塁出来ます。さらに本塁打を打てば、それだけで打者は塁を一周出来て得点する事も出来ます。

つまり、長打の中でも進塁する度合いが変わってくるため、単純に長打を打つ確率や、安打の中の長打の割合で計算するものではありません。

長打率の計算方法とは?

長打率を求めるのに、一番重要なのは塁打です。

塁打とはヒットを打った時に自分がどこまで進んだかを示す数値の事です。

ヒットを打てば「1」、二塁打は「2」、三塁打は「3」、本塁打は「4」の塁打が記録されます。

先ほどの例で、10打数3安打3二塁打の選手は、二塁打を3本打っているので、塁打は2×3=「6」となります。

つまり、塁打こそがランナーを効率よく進める指標として最も適したデータになります。

そのため、長打率は、

長打率=塁打/打数

で求める事になります。

さきほどの例では、10打数3安打3二塁打の選手の長打率は、塁打が6で打数が10であるため、6/10=.600となります。

この選手の打率は.300、長打率が.600であるように打率より長打率の値が大きければ大きいほど、効率よくランナーを進めさせている事になります。

最後に

野球のスタメンにおいて、まずは1番2番は出塁率が高い選手にして、3番~5番は長打率が高い選手を入れる事で、ランナーを効率よく進めさせる事が出来て得点も取りやすくなります。

さらに、長打率はパワーバッターほど高くなる傾向があるため、こういうバッターをクリンアップに配置するのは、野球におけるひとつのセオリーである事が分かります。

ホームランバッターは三振が多く、打率が低い傾向にありますが、打率が低くても長打率が高ければ、打率の低さをカバーする事が出来ますし、クリンアップに配置される事もよくあります。

今年のプロ野球も是非長打率にも注目してみると、そのバッターの特性を知る事が出来て面白いですよ。

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