ノロウイルスに感染すると、激しい嘔吐と下痢に襲われます。
このような感染症による下痢の場合、お風呂に入れるかどうかで悩まれる方は多いですが、実際のところはどうなのでしょうか?
この記事では、ノロウイルスに感染した私が、感染期間中のお風呂はどうしていたのか、どのような点に気をつけていたのかを中心にお話していきます。
この話の内容が、ノロウイルスに感染された方、もしくは家族、同居人に感染された方がいる場合の対応に役立ってもらえたらと思います。
ノロウイルス感染経験談
感染中の入浴について
私は、12月2日夜から12月5日夜までの間、ずっとノロウイルスの症状(下痢、嘔吐、微熱、脱力感)に悩まされていました。(詳細は、ノロウィルスによる下痢の症状と期間、対処法を解説をご覧ください)
感染中の入浴ですが、
12月2日・・普段通りに入浴
12月3日・・インフルエンザと思い込み入浴取りやめ
12月4日・・昼過ぎに熱が完全に下がったのでお風呂に入る
12月5日・・普段通りに入浴
という流れで、インフルエンザと思っていた時は入浴をしないで、下痢の時は普通に入浴をしました。
インフルエンザは入浴せずに、下痢の時は入浴した理由
インフルエンザにかかると、ヒトは体内に侵入したインフルエンザウイルスと戦うために体温を上昇させます。
そのため、体力をかなり消耗しますが、お風呂に入っているときも、体内にこもった熱を発散させるため、エネルギーを使うため体力を消耗します。
インフルエンザに感染してお風呂に入る事と、体がインフルエンザと戦う体力が奪われて、治りが遅くなるため逆効果になります。
下痢は、大腸の働きが過敏になり、大腸で水分が全く吸収されずにそのまま排泄される症状です。
腸は第2の脳と言われてるほど、腸と脳には密接な関係があり、腸の働きと脳の働きがマッチしております。
よくストレスを抱えたり緊張するとお腹が痛くなる人がいますが、ストレスや緊張によって交感神経が異常に働いて、腸の活動が過剰になり過敏性腸症候群になる症状も腸と脳の関係に由来します。
そのため、下痢の時にお風呂に入る事で、交感神経を働かせ、腸の動きを抑えることで症状を和らげる事が出来ます。
お風呂に入るときの注意点
ノロウイルス感染時にお風呂に入る時、以下の3つを特に注意しました。
・お風呂の温度は41℃以上で短時間入浴にすること
・湯船に浸かる前に、体をきちんと洗うこと
・お風呂から上がったらすぐに着替えてお腹を冷やさないこと
お風呂の温度が41℃以上である理由は、さきほどの交感神経の話になりますが、お風呂の温度によって交感神経と副交感神経のどちらにも働く事が分かっています。(詳細は、お風呂の温度の適温をきちんと分かっていますか? をご覧ください)
もし、ぬるめのお湯に入った場合、副交感神経が働くため、体はリラックスしても腸の動きが活発になるため、便秘には効果抜群ですが、下痢の場合は症状を悪化させてしまいます。
また、冬の場合は寒いので、熱いお風呂に長時間入りっぱなしになりがちですが、水便や嘔吐によって体内から大量の水分が排出されているため、高温で長時間の入浴は脱水症状になる危険があります。
実際、私は下痢がひどくお腹が張っていたため、42℃のお湯で15分以上湯船に浸かっていましたが、湯船から立ちああった瞬間に、めまいと嘔吐に襲われて、喉がからからで、脱水状態に陥ってしまいました。
次に、湯船に入る前に、必ず体を洗ってから入ってください。
ノロウイルスの場合は、嘔吐物や水便と一緒に体内に入ったノロウイルスを外に出すため、体にウイルスが付着している可能性が高いからです。
私は、一人暮らしであるため、まだいいですが、家族で一人ずつお風呂に入る場合、ノロウイルス感染者を最後に入れないと、湯船にノロウイルスが飛散している可能性が高くなり、誰かがそのお湯を口に含んだりすると、ノロウィルスに感染してしまうからです。
最後にお風呂から上がったらすぐに体をふいてお腹を冷やさないようにしてください。
せっかく、お風呂に入って下痢の症状が和らいだのに、お腹を冷やしてしまうと、胃や腸の動きが活発になるため、下痢の症状がすぐに再発するからです。
お風呂後は次亜塩素酸系の洗剤で掃除
ノロウイルス感染者がお風呂に入ると、入浴中に嘔吐する事も考えられますし、下痢で水便の場合、お尻に拭き取れていない可能性もあるため、どうしてもノロウイルスが浴槽やおけ、鏡等に着く可能性があります。
そのため、次にお風呂に入る人や、次の日にお風呂に入る場合も、二次感染で家族の誰かが感染したり、一人暮らしの場合でも症状が悪化する可能性が十分に考えられます。
ノロウイルスは、アルコールや熱に強く、塩素系の漂白剤に弱いという特徴があるため、私は、塩素系の漂白剤を薄めて、お風呂掃除をおこないました。
最後に
ノロウイルスに感染しても、お風呂に入る事は何の問題もありませんが、入り方を間違えると二次感染が広がる可能性が高くなってしまうため、気をつけたいところです。
後は、感染中は脱水症状に陥やすいため、長風呂を避けることと、水分をきちんととってからお風呂に入るように心がければ、大きな心配をすることはないと思います。