登山をする時によくありがちなことの一つとしてあげれるのは「あっ!○○忘れたー!」です。初心者はともかく、ベテランさんでもよくある事です。
登山は、普段の仕事や通学と違って、旅行のように日常から離れることになるため、服装はさることながら、持ち物(装備)が日々と違ってきます。
山に行ったとき必要な物があるとないでは全く勝手が変わります。できるだけ山行前の計画がくずれないように「必要な持ち物」や「あったら便利な持ち物」「好きな食べ物」などを確認しておく必要があります。
自分の脚があれば大丈夫!…なんて、甘く考え、山をナメているととんでもない事故やトラブルに繋がります。海などと同様、山が持つ自然環境は計り知れません。一瞬で天気が変わるなんてことは当たり前の世界です。
「僕はコレがないんだよな〜…」
「私はコレがないけど…まぁ大丈夫かっ」
なんてことは言わずにしっかりと持ち物を確認する必要があります。
この記事では、登山に必要な持ち物を[常備品][便利品][確認品][宿泊を伴う場合]の4項目にわけて紹介し、すべて目を通すことで、山行時に、トラブルや事故が起こる事無く、登山を楽しんでいただけたらと思います。
これは必ず持参すべき持ち物![常備品]
ザック
ザック!?…って聞きなれない方も多いかも知れませんが、登山に特化したリュックの事です。
ザックがなければ山に色々と持ち込む荷物を入れる箇所がありません。登山では両手を空けておきたい為、両肩に背負えるモノでないと危険です。各メーカーより入る容量別に単位は「リットル」で表示されています。小さいものは5Lから二三泊用の80Lを超えるザックまであります。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
登山服
登山服に関しましては、以下の記事をご覧ください。
登山靴(トレッキングシューズ)
登山靴(トレッキングシューズ)に関しましては、以下の記事をご覧ください。
雨具(レインウエア)
標高が高い山や距離が長い登山では、絶対に外せないアイテムがレインウエアです。
山の天候は変わりやすく、登山口で快晴でも頂上付近や道中で雨が降ってくることなんて頻繁にあります。またレインウエアは雨や雪などの水気を通さない特徴と風を通さない特徴を持ち、寒い時には一番外側に着ることによって防寒着にもなります。
登山では「濡れる」ということが危険にさらされることであり、雨具は最重要なアイテムともいえます。できればポンチョタイプより、便利な上下セパレートタイプをおすすめします。
詳細は以下の記事をご覧ください。
ファーストエイドキッド
聞きなれない方も多いかも知れませんが、簡単にいうと「救急箱」です。一般的な救急箱の事ではなく、登山で考えられる体のトラブルに備えた応急処置用の救急袋の事を言います。
色々なトラブルがある登山ですから必要なアイテムといえるでしょう。テーピング、バンドエイド、頭痛薬、下痢止め、マスク、虫刺され用塗薬…などなど。想定できる範囲でコンパクトにして持っておくようにしてください。
詳細は以下の記事をご覧ください。
ヘッドライト(ハンディーライト)
登山開始が午前中。頂上へ昼過ぎ。下山して帰宅は夕方。…てな山行予定を計画したとします。仮に下山中で道に迷い、登山口へ戻れないとなれば、たちまち周囲は夜になり、知らない山奥で真っ暗闇になります…。
ちょっと脅かすような例えでしたが、十分にありえます。暗闇では歩くことすらできないので、ライト(灯かり)を持っておきましょう。
行動食
行動食とは、文字通りに「行動しながら食べる手軽な食べ物」です。
飴、チョコレート、スナック菓子、せんべい、ゼリーなどです。食べる食べないは別にして非常用の食べ物として、登山中の補給として、ザックに忍ばせるようにしてください。
ドリンク
登山は想像以上に汗をかくスポーツです。当然ですが水分補給は必要不可欠です。夏なら冷たいドリンク、冬なら温かいドリンク、保冷保温の効く水筒で持ち歩くことをおすすめします。それとは別で常時飲むドリンク以外に水(500mlペットボトルぐらい)を非常用に持ち歩くようにしてください。
登山マップ・方位磁針
登山道が記されているマップと方位磁針はあった方がよいです。最低限、ベテラン登山者や登山道を把握している人が同行できない場合は山に入らない方がいいと思います。登山道の休憩ポイントなど事前に調べておくことが必要です。
タオル・手拭い
濡れた体や手足を拭く為にはもちろんの事、マフラーや帽子の代用品としても役立ちます。ケガをした時の止血にも使えますし、骨が折れた時に腕や脚を吊るすこともできます。
あったら便利な持ち物![便利品]
ザックカバー
突然の雨でザックの中身がボトボトに…。とならないように!ザックのレインウエア的存在、ザックカバーは便利です。
コッヘル&バーナー
登山での醍醐味の一つ、温かいコーヒーや温かい食事!これらを作る為には沸騰したお湯が必要です。コッヘルとは鍋やフライパンのことで、バーナーとは湯沸かしコンロのことを言います。
こんな楽しみを作ることで登山のモチベーションが上がるかも知れません。
ウェットティッシュ
使い道は沢山あります。今では100円均一ショップでもポケットサイズがあり便利です。
サングラス
日差しが強いところでは大活躍です。標高が高いと紫外線もキツくなります。目の保護の為にも役立ちます。
UVクリーム・リップクリーム
こちらも紫外線対策です。登山が終わってから日焼けや唇乾燥でヒリヒリしない為には便利です。
他にも、ナイフ、ライター、エマージェンシーシート、アイゼンなど、想像できることは沢山ありますので、できるだけ軽くてコンパクトなものが理想的です。
意外と忘れがちな持ち物![確認品]
保険証
大怪我をした時など現地の病院に駆け込むことがあるかも知れません。常備することをおすすめします。
各種電池
ライトの予備乾電池やリチウム電池、スマホや携帯の充電用モバイルバッテリーなど、もしかしたら…の備えで最小限は持って行きましょう。
ティッシュペーパー
あれ?!持ったつもりが…ってことが意外に多い様です。
ライター
タバコを吸わない人は忘れがちですが、一つは持っておくことをおすすめします。
宿泊する場合[宿泊品]
日帰り登山なら問題ないのですが、宿泊登山となると一気に持ち物は増えます。
山小屋泊となると、最低限の食糧、水(多め)、着替え、などが必要です。さらにテント泊となると、テント、寝袋(シュラフ)、マット、などが荷物に加算されます。
宿泊するぐらいの登山ですから登山時間も長くなり、おそらく標高の高い山になるケースが想定されます。当然ですがそれだけあらゆる危険性も高くなるので、あれも…これも…と荷物、食べ物が必要になります。
最後に
ここまでご覧になられた方は、
「えっー!!登山にはこんなに必要な持ち物があるの?」とか
「大変!荷物が重そう…」
って思うのが普通ですが、実際に必要な物を背負うのには、荷物が重たくなります。
しかし、考え方を変えると、これらを持っており、使い方を理解していると、自分自身や仲間の身を守る道具になるのです。
必要な荷物は一緒に登山する仲間と分担し、それでも重い荷物はできるだけコンパクト且つ軽量なモノになるよう準備してください。持ち物が揃い、ザックの中にパッキング(詰め込む)する際、キチンと整理することも重要です。いざという時にどこに何を入れたのか?を把握する為にも、自身やリーダーが持ち物リストなど作成するのも良いアイデアの一つだと思います。