オリンピック

競歩の歩き方のルールとリオオリンピック情報

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皆さんは、競歩という競技についてどこまで知っているでしょうか?

大半の人はオリンピックや世界陸上の中継で見る事がほとんどだと思います。もしろそれ以外で見る機会はほとんどないと思います。

実際の競歩のイメージは、

・くねくねした歩き方で気持ち悪い

・なぜあらゆるスポーツの中であえて競歩をする理由が分からない

・速く歩くだけで楽なスポーツである

・そもそもスポーツなのか?

など、ネガティブでカッコ悪く、存在意義が薄いイメージが先行しております。

私はマラソンをしている事もあり、マラソンを始めてからトレーニングの一つとして競歩に興味を持つようになりました。実際に競歩は最も過酷な陸上競技と言われるほどしんどく、走るトレーニングのベースになっていますし、効率良く速く走るための基礎が詰まっています。

そのため、マラソンランナーやサッカーやバスケットといったよく走るスポーツにおいて、競歩は重要なベースになり、トレーニングの一環に取り入れるのもありだと思います。

実際に私も競歩の大会に出る事は無いですが、マラソンの練習の一部に競歩を取り入れています。

この記事では、オリンピックや世界陸上の中継でしか見る事が出来ない競歩のルールや歩き方、記録などについてお話していき、さらにスポーツをする上で競歩を取り入れた方が良い理由について述べたいと思います。

また、今年のリオオリンピックの情報についてもお伝えします。

競歩の種目

オリンピック種目

2016年のリオ五輪でも競歩はおこなわれますが、オリンピックでは「男子20km競歩」「男子50km競歩」「女子20km競歩」の3種目になります。女子は20kmのみですが、それだけ競歩というスポーツが体を酷使する事が分かります。 ちなみに五輪記録は以下の通りです。

「男子20km競歩」 1時間18分59秒(2012ロンドン五輪)   陳定選手(中国)

「男子50km競歩」 3時間35分59秒(2012ロンドン五輪)   セルゲイ・キルジャプキン選手(ロシア)

「女子20km競歩」 1時間25分02秒(2012ロンドン五輪)   エレーナ・ラシュマノワ選手(ロシア)

参考に私のマラソン最高記録は以下の通りです。

「20km通過タイム」1時間29分47秒(2016大阪ハーフマラソン)

「42.195km」   3時間35分23秒(2016泉州国際市民マラソン)

自分でいうのも何ですが、上の2つのタイムは頑張って走って満足するタイムを出せたと思っているのですが、走るより歩いた方が速いという事実に複雑な気持ちになります。

これらを実現するだけの可能性が競歩には秘められている事が分かると思います。

世界陸上種目

世界陸上もオリンピックと同じく、「男子20km競歩」「男子50km競歩」「女子20km競歩」の3種目がおこなわれます。1987年に「女子10km競歩」が行われていましたが、1999年に「女子20km競歩」に変更されています。

競歩の歩き方とルール

競歩はただ早歩きすればいいというルールではありません。きちんと歩くという事に対する定義をきちんと守らなければいけません。

歩き方に関するルール

ロス・オブ・コンタクト

競歩競技中は、常にどちらかの足が地面に接していなければいけません。走っている時は、両方の足が地面から離れていますが、ずっと早歩きをしていると、小走りみたいな形になってしまい、自然に両足が浮いてしまうため注意が必要です。

審判からロス・オブ・コンタクトの注意を受けると、アルファベットの「W」のようなマークのパドルを出されます。

ベントニー

接地した脚は、地面と垂直になるまで、膝を伸ばさなければいけません。このルールにより、テレビ中継でみる、あのくねくねしたような何ともいえない歩き方をしている要因です。

審判からべんトニーの注意を受けると、「く」のようなマークのパドルを出されます。

注意と警告

審判から注意を出された選手は、すぐに歩きを正さないとをいけません。すぐに直さないと審判は警告カード(赤い紙)に必要事項を記入し、補助員を通じてゴール前の集計のところに届けます。
警告カードが届けられると、ゴール付近内側に設置している掲示板の自分の番号のところにパドルと同じマークが貼られます。

これが3つ貯まると失格処分を受けます。ちなみに注意そのものは何度受けても問題になりません。

審判

オリンピックや世界陸上を見て、

・ルール違反を見る審判は、全選手を細かく見る事ができるのだろうか?

という疑問が出てくると思います。

実際の日本の国内の大会においては、審判が自分の目で見て判断をおこない、プロ野球と違ってビデオ判定みたいなものは導入されていないそうです。

実際にはどうしても注意や警告行為を見逃してしまう事もあると思います。また、ゴール直前になりますと、ラストスパートをかけるため、どうしても注意、警告が多発してしまい、最後の最後で涙を飲む事も多いそうです。

そのため、いかに当たり前の事、基本的な事を忠実に出来るかが勝負の鍵になりますし、仮に4位以下でゴールしても、上位3人のうち誰かが失格になる可能性が存在します。

理由としては、ゴールしても最後のラストスパートで警告が多発しやすいため、正式な警告数が出るまで時間がかかってしまうからです。 そのため、基本に忠実に諦めずにゴールするのが競歩のコツと言えます。

リオオリンピック出場選手と選考会タイム

男子20km競歩 派遣設定記録 1時間20分12秒

選考レース  世界選手権、2月 日本選手権、3月 全日本競歩能美大会

高橋英輝(富士通) 1時間18分26秒 (2月 日本選手権優勝)

松永大介(東洋大)  1時間18分53秒 (3月  全日本競歩能美大会優勝)

藤沢勇(ALSOK)   1時間18分45秒 (2月 日本選手権3位)

男子50km競歩 派遣設定記録 3時間45分02秒

選考レース  世界選手権、10月 全日本競歩高畠大会、4月 日本選手権

谷井孝行(自衛隊体育学校) 内定 (世界選手権3位)

森岡紘一朗(富士通) 3時間44分27秒 (10月  全日本競歩高畠大会優勝)

荒井広宙(ALSOK)   3時間44分47秒 (4月 日本選手権 日本人3位)

女子20km競歩  該当者なし

リオオリンピック放送予定

男子20km競歩 テレビ東京系 8月13日(土)  2:30-4:00(日本時間)

他スポーツへの応用

競歩は、オリンピックや世界陸上で見るくらいで、特にやりたいと思う方は少数だと思います。

しかし、走るスポーツにおいて、トレーニングの一環として競歩をおこなえば、飛躍的に上達する可能性があると思っています。

その理由として、競歩は姿勢が良くなり、体全身の筋肉を使うので体が引き締まるからです。

そのため、競歩は姿勢やフォームがかなり重要なファクターを占めており、体の軸をしっかり保つ事が出来ます。

その結果、体幹トレーニングとしての効果が期待出来るため、他のスポーツにも応用できるのではないかと思います。

あくまでも、私の意見であり、競歩をやったからといって、サッカーやバスケが上手くなるとは思いませんが、スポーツをする上での基本である走る、姿勢(フォーム)、体の軸の安定という部分ではかなり良い効果がある事が期待出来ます。

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