篠山マラソンに出場されるランナー、エントリーを考えているランナーは、篠山マラソンを走るうえで、コースの特徴、注意点、攻略法、大会の様子などしっておきたいポイントはたくさんあると思います。
この記事では、2017年に完走した経験にもとづいて、篠山マラソンのコースを中心に詳しく解説していきますので、篠山マラソンを走るうえで参考にしていただけたら嬉しいです。
篠山ABCマラソンコースの攻略法について
第40回篠山マラソンのコースは、前回大会と一緒です。
動画は2018年版ですが、コースの変更はないので問題ございません。
コースマップと高低差図
篠山ABCマラソンのコースは10km過ぎから細かいアップダウンを繰り返しながら上っていき、30.6kmの折り返し後はゴールまで下り基調となります。
実際に走った印象は、細かいアップダウンが多く、高低差以上に上りと下りを切り替えて走らないといけない感じでした。
走る前は30.6km以降は下り基調なのでランナーにとっては精神的に有利に働くかと思っていましたが、前半のアップダウンで脚に負担がかかったのか、下りなのに脚が重くてスピードがほとんど出なくなってしまいました。
給水箇所はほぼ5km毎にあるので、距離間隔や補給食を取るタイミングなどマラソンを走る上での戦略は立てやすいです。
それでは、各ポイント毎に詳しく解説していきましょう。
スタート
©allsports.jp
ほとんどの大会はスタートの整列ブロックに入ると、トイレに行きたくなった時になかなかブロックから出てトイレに行くのが難しいうえに、せっかく並んでいたのにまた後ろに並ぶ事になってしまいます。
しかし、篠山ABCマラソンは各ブロック(登録の部を除く)に入場しても整列ブロックエリア内にトイレが設置しているので、たくさんのランナーが整列していないかぎり、トイレに行きたくなればすぐに行けるので、そこに関してはかなりありがたいです。
登録の部がスタートすると、一般の部のブロックのランナーがそれぞれスタート位置まで移動しますが、スタート地点手前は道幅が狭いので、スタートする時はかなり窮屈に感じると思います。
一般の部はA~Dブロックに分けられ、僕はBブロックの中で前の方に整列をしていて、スタート地点を通過するまで1分47秒かかり、2kmすぎから自分のペースで走れるようになりました。
そのため、2kmくらいは完全にウォーミングアップのつもりで走るとストレスを感じなくてすむと思います。
10kmまで
スタートから10kmまではほぼフラットか下りであるため、スタート直後の混雑さえ抜けたら快適に走る事が出来ます。
10km以降はアップダウンが多くなるので、ウォーミングアップのつもりで飛ばし過ぎる事なく粛々と走るように心がけてください。
10km~20km
この区間は全体的に上り基調になります。
また、飴やチョコの配布、岡野小学校や篠山産業高校前を通るので吹奏楽や太鼓の演奏など、全コースの中で一番応援が多いのが特徴で、多少しんどい区間になりますが、かなり励みになると思います。
20km~25km
この区間は急なアップダウンが多く、道幅が狭くなるので、僕はこの区間の走り方が後半に大きく影響を与えると思っております。
特に23kmから25kmまでの急な下りは、スピードも出て楽に走れると思いがちですが、脚にかなり負担がかかってしまうので、25kmから6km近く続く緩やかな上りで一気に失速する可能性が高くなるので、スピードを落とすつもりで下り坂を走るくらいがちょうど良いように感じます。
25km~30.6km
25km地点から折り返し地点の30.6kmまで上りが続きます。
高低差を見るとそこまできつい上りではありませんが、30kmの壁がやってくるタイミングであることと20~25kmのアップダウンで脚に負担がかかっている中での上りになるので、精神的にかなりきつくなっているところです。
しかし、折り返すとゴールまでは多少のアップダウンはあるものの、ほぼ下りであるため、ここは無理して走るよりは折り返し後の下りをスムーズに走るために力を蓄えておく意識が重要になります。
30.6km~ゴール
この区間はほぼ下りであるので、普通に走る分には一番楽です。
しかし、30km以上走っているのでほとんどのランナーは30kmの壁にぶつかり失速してしまう区間でもあります。
そのため、前半遅くてもいいので体力を温存して、脚に負担をかけずに30kmの壁を感じなければ、この区間はかなり楽に走れると思います。
ゴールまでが下りの場合は、僕はネガティブスプリットで走ると上手くいくと思っているので、この区間を楽に走ろうと思えば、前半を抑えると最後にランナーを多く抜く事が出来て、精神的に楽に走る事が出来ます。
収容関門時間
篠山ABCマラソンはゴールも含め収容関門は全部で6箇所ありました。
NO. | スタートからの距離 | スタートからの制限時間 | 次の関門までの距離 | 次の関門までの制限時間 | 次の関門までに走るべきの1kmペース配分 |
スタート | 6.8km | 1時間(1時間10分) | 8分49秒/km(10分17秒/km) | ||
1 | 6.8km | 1時間00分(1時間10分) | 11.4km | 1時間15分 | 7分25秒/km(7分58秒/km) |
2 | 18.2km | 2時間15分(2時間25分) | 5.9km | 40分 | 7分15秒/km(7分40秒/km) |
3 | 24.1km | 2時間55分(3時間05分) | 6.5km | 45分 | 7分11秒/km(7分30秒/km) |
4 | 30.6km | 3時間40分(3時間50分) | 5.7km | 40分 | 7分09秒/km(7分26秒/km) |
5 | 36.3km | 4時間20分(4時間30分) | 5.895km | 50分 | 7分20秒/km(7分35秒/km) |
6 | 42.195km | 5時間10分(5時間20分) |
※()は登録の部で出場されるランナー
篠山マラソンは登録の部と一般の部ではスタート時間が10分違いますが、関門閉鎖の時刻が一緒であるため、一般の部で走るランナーは少し不利に働きます。
関門ごとに1kmあたりのペースの目安をみても登録の部と一般の部では完走に必要なペースが大きく違います。
登録の部で出場されるランナーはそこまで問題ないと思われますが、一般の部で走るランナーが完走するには1km6分30秒~7分を目安に走らないと難しいです。
篠山ABCマラソンのデータ
篠山ABCマラソンを走る上で、過去の気象状況やランナーの傾向を把握することも、当日の作戦を練りやすいと思いますので、ここでは篠山ABCマラソンの過去データをいくつかまとめておりますので、参考にしてみてください。
気象状況
過去大会の気象状況は以下の通りでした。
9:00 | 11:00 | 13:00 | 16:00 | |
第38回篠山ABCマラソン(2018) | ☁ 12.8℃ | ☁14.8℃ | ☁15.9℃ | ☁18.0℃ |
第37回篠山ABCマラソン(2017) | ☀2.1℃ | ☀10.6℃ | ☀14.4℃ | ☀13.6℃ |
第36回篠山ABCマラソン(2016) | ☁17.0℃ | ☁18.9℃ | ☁18.0℃ | ☁18.8℃ |
第35回篠山ABCマラソン(2015) | ☂4.4℃ | ☂5.3℃ | ☂6.7℃ | ☂5.5℃ |
開催地の篠山は内陸部に位置しているので、朝と昼の気温差が大きいのが特徴です。
晴れている時は朝は涼しくて良いのですが、昼過ぎから気温が急上昇しています。
天気が悪い時は、気温が低いままほとんど変わりません。
3月開催であるため、年によってかなり気象状況が変わりますが、天気の良し悪しである程度の傾向は掴めると思います。
中間タイム(平均タイム)
マラソン情報雑誌ランナーズにて毎年7月号(5月下旬発売)にて、全日本マラソンランキングが発表されています。
全日本マラソンランキングでは、各大会ごとに中間タイム(完走ランナーの中で中間順位のランナーのタイム)が記載されており、篠山ABCマラソンのタイムの実態は以下の通りです。
第34回篠山ABCマラソンは完走ランナーの平均タイムとなっております。
男性ランナー | 女性ランナー | 全ランナー | |
第38回篠山ABCマラソン(2018) | 4:10:13 | 4:23:07 | 4:11:57 |
第37回篠山ABCマラソン(2017) | 4:09:09 | 4:21:45 | 4:10:20 |
第36回篠山ABCマラソン(2016) | 4:06:42 | 4:19:29 | 4:08:18 |
第35回篠山ABCマラソン(2015) | 4:02:19 | 4:18:13 | 4:04:46 |
第34回篠山ABCマラソン(2014) | 4:02:57 | 4:15:07 | 4:04:24 |
市民ランナーフルマラソン平均タイムは、2017年度全日本マラソンランキングによると、男性が4時間36分57秒、女性が5時間5分2秒であることから、篠山ABCマラソンに出場しているランナー全体のタイムは高いです。
制限時間の短さや完走率が悪いという状況の中でのこの記録はなかなか凄いと思います。
フルマラソンの平均タイムについてもう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
フルマラソン完走率
出走者 | 完走者 | 完走率 | |
第39回篠山ABCマラソン(2019) | 8888 | 7358 | 82.8% |
第38回篠山ABCマラソン(2018) | 9016 | 7046 | 78.1% |
第37回篠山ABCマラソン(2017) | 8967 | 7151 | 79.7% |
第36回篠山ABCマラソン(2016) | 8621 | 6987 | 81.0% |
第35回篠山ABCマラソン(2015) | 8264 | 6467 | 78.3% |
第34回篠山ABCマラソン(2014) | 8859 | 7380 | 83.3% |
篠山マラソンの完走率は80%前後と、一般のフルマラソン大会の中ではかなり低いです。
制限時間が5時間10分(登録の部は5時間20分)とかなり短いことが影響していると思います。
大会後の様子
篠山ABCマラソンの一番の楽しみはブースで食べられるしし鍋や篠山牛、まつたけご飯など篠山名物を満喫出来る事です。
コースや制限時間、完走率を見ると少し難しそうな印象を持つかもしれませんが、4時間代で走れれば十分に完走出来ると思っているので、興味がある方は是非参加してみてください。
篠山マラソンのエントリーについて
篠山マラソンに出場してみたいと思ったランナーの方は、以下の記事をご覧ください。