ランニングを本格的に始めたランナーは、5km、10kmと走れる距離が伸びてくると、次にハーフマラソンに挑戦しようと気合が入りますが、想像以上に壁が高いと感じるのではないでしょうか。
5kmや10kmはランニングが習慣化していれば、ペースの差はあれど、ほとんどの方は完走出来ます。
そのため、10km走れるようになると、5kmから10kmに距離を伸ばした感覚で10kmからハーフマラソンの距離を走ろうとするため、いざ挑戦すると物凄くしんどい思いをするか、15kmくらいでストップしてしまう人がほとんどです。
僕も、10kmを走れるようになって、初めてハーフマラソンの距離に挑戦した時に、10kmの2倍ちょっと走れば良いと高を括っていたのですが、見事に撃沈してなかなかハーフマラソンの距離を走り続ける事が出来ませんでした。
この記事では、ハーフマラソン初心者の方が完走するまでの練習方法やペース配分、コツについて僕の経験談からお話していきたいと思います。
トレーニング方法について
①2~3時間のウォーキング
ハーフマラソンの制限時間は、2時間半~3時間が多いです。
そのため、まずはそれだけの時間歩く事が、ハーフマラソン完走への第一歩となります。
ハーフマラソン未経験の人にとって、ハーフマラソンは想像以上に距離が長いです。
僕は、今はハーフマラソンの距離は余裕で走れますが、初めてハーフマラソンの距離を走った時はかなり長く感じて途中で歩いてしまうなど相当しんどかったです。
結局、その原因をつきつめると、距離や走行時間に対する耐性がなかったので、長時間動くという事に慣れる必要があると実感しました。
そのため、まずは長い時間体を動かすというところにポイントを置くようにしましょう。
まずは2-3時間程度かけて歩く(可能であれば早歩き)ところからスタートすることをお勧めします。
もし、5kmや10kmを走ったことがないランナーは、以下の記事を参考にするとより良いです。
5kmや10kmの完走経験がある方は、最初からウォーキングの必要はありませんが、練習がしんどくなったときやコンディションがいまいちな時は、トレーニングとして取り入れると、無理なく練習が出来るでしょう。
②ランニング+ウォーキング(ハーフマラソンの距離)
長時間体を動かすことに慣れたら、いよいよランニングになるわけですが、いきなりハーフマラソンの距離を走るのはかなりきついです。
そのため、まずは自分が走れると思うペースでランニングをしていき、途中で止まってもウォーキングとランニングを繰り返しながらハーフマラソンの距離を移動します。
ランニングとウォーキングの割合が7:3くらいになるとハーフマラソン完走は余裕です。
僕は初めてのハーフマラソンは15kmくらいまでは走って、残りは早歩きとジョグを繰り返しながらゴールしたので、まずは15kmを走れるようになると良いでしょう。
③LSD
LSDとは、Long Slow Distanseの略で、長い距離をゆっくり走るという意味のことです。
LSDは、長い時間走る事がメインになるため、普段のジョギングよりも遅く、1kmあたり7~8分のペース内で一定のペースを保ちながら走ります。(目安として人と会話が普通に出来るペースで走る事)
LSDの最大の長所は、負荷がかなり小さいため長い距離を走っても疲労度が少ない事と、有酸素運動としての効果があるため、燃えにくい脂肪を燃やしてくれることです。
単純にゆっくり走って距離を伸ばす事もそうですが、体内の脂肪はもともとは炭水化物中のブドウ糖(エネルギー減)が過剰に摂取されて脂肪細胞とくっつく事で出来るため、その脂肪が燃えるという事で、長距離を走るエネルギーとしての役割を果たしてくれます。
LSDを行う時間は、距離を伸ばして行くのと同じ方法で、走る時間を30分、60分、90分、120分と徐々に伸ばし、最終的に90分止まらずに走り続けることが出来るようになれば、ハーフマラソンを完走する事は十分可能です。
つまり、距離で考えるのではなく、時間で考えるようにするのがポイントになります。
トレーニング頻度について
ハーフマラソンを完走するには、①②③の練習をすれば十分ですが、普段から忙しい市民ランナーがトレーニングする頻度は限られます。
僕は、休日は必ず練習をしていましたが、平日は時間があれば練習していた程度ですので、週に2~3回で十分です。
平日はハーフマラソンの練習として、通勤通学時に可能な限り長い距離を歩く、少し早歩きするとしたちょっとした事をするだけでも全然変わってきます。
トレーニングの流れとして、マラソン未経験者と経験者(10km未満)では少し異なります。
マラソン未経験者
マラソン未経験者は①のウォーキングを徹底的におこない、長距離に対する耐性をつけます。
そして、②のトレーニングに移りますが、ポイントはウォーキングの途中で少し走りを加えるところから入り、徐々に走る距離を伸ばすイメージでやると良いです。
この時、ランは同じペースで走れるペースで走ることに意識をむけてください。
②である程度走りの距離が伸ばせたら、③のトレーニングに移りますが、ここではペースをとことん落として長い時間走る事で、次第にハーフマラソンを走る脚が出来上がります。
②と③は順番を入れ替えてもいいですし、②と③を交互に練習することで、徐々にハーフマラソンを走る自信がついてきます。
後は、5kmや10kmの大会に出る事で、ランナーとしての実績を残すことでより自信になりますし、大会の雰囲気や当日の動きなどをつかんでおくと、本番のレースもゆとりをもてるのでお勧めします。
マラソン経験者
マラソン経験者は、普段のトレーニング内容にもよりますが、距離や走る時間に対する耐性をつけるため、③を中心に取り入れながら、ペース走で走る距離をのばしていくのが良いです。
練習および本番での補給は絶対に必要
10kmまでの距離であれば、よほど暑くない限り、初心者でも水分補給や糖分、塩分が無くても完走する事は出来ると思います。
ところが、10kmを超えますと急に体が重く感じて、集中力も切れてきてだれてきます。
その原因は長時間のランニングによって、脳が疲れている状態になっており、脳から筋肉に指示を出すスピードが遅くなります。
初心者の方は、距離に対する耐性がまだきちんと身についていないため、体がうまいこと対応する事が出来ません。
そこで、水分や糖分、塩分を採る事で脳を覚ます必要が出てきます。(特に糖分は脳に刺激を与えて目覚めさせる)
いくら筋トレや走りこみをしても、脳がすべて筋肉に指示を与えているので、脳がしっかりと働いていないとパフォーマンスは著しく低下します。(これはかなり重要です!)
私も経験があるのですが、初心者がハーフマラソンに挑戦するときに、必要以上に気負いすぎて補給が疎かになりがちです。
そのため、練習であろうがレースであろうが、補給をきちんとおこない、常に脳が目覚める状態にもっていきたいところです。
最後に
ハーフマラソンはマラソン未経験者にとってはかなり長く感じる距離ですが、フルマラソンほどのきついトレーニングをしなくても、トレーニングする習慣さえ身についていれば十分に完走が可能です。
せっかくハーフマラソンに挑戦されるわけですから、気負わず楽しく練習して完走しましょう。
[…] 参照;スポッツライト […]