神戸マラソンに初めて挑戦するあなたは、神戸マラソンがどんなコースか気になってサイトで調べたことはありませんか?
サイトで高低差やルートが分かっても、コースの特徴は実際に走らないと分からないことが多いです。
それなら、実際に神戸マラソンに出場した人の率直な感想を聞いた方がよくないですか?
この記事では神戸マラソン2016に出場した経験から、神戸マラソンのコースの特徴と攻略法について詳しく解説していきます。
コース、高低差図
神戸マラソンのコースの大きな特徴は以下のとおりです。
・全体的に細かなアップダウンが多く、道幅が狭く直角の曲がり角が多い
・海沿いや橋の上を走るので、風の影響を受けやすい
・ポートアイランドに続く、自動車専用道路(浜手バイパス)の2段階の上り坂
これらの特徴を踏まえたうえで、スタートからゴールまでの攻略ポイントについてお話していきます。
神戸マラソンを走るポイント
スタート~10km
©allsports.jp
どのマラソン大会も、スタート直後は混雑しますが、神戸マラソンのような都市型マラソン(2万人規模)ですと、余計に走りづらいです。
しかも、神戸マラソンはスタートの神戸市役所から2kmくらいは、直角カーブが続くため、スタート直後は自分のペースにもっていく事は困難です。
そのため、スタート直後は自分のペースで走るよりも、その時の状況に合わせて走るのがベストだと思います。
さらに、6km過ぎからは道幅が狭く、カーブも続くので、自分のペースを掴み切れそうで掴み切れないそんな状況が続きます。
地味にアップダウンがあるので、人を抜こうと力むと脚にきて後半は苦戦が予想されるので、10kmまでは想定タイムより多少遅くても慌てない事がポイントになります。
10km~25km(海沿い、明石海峡大橋)
©allsports.jp
10kmからは海沿いを往復するコースを走ります。
明石海峡大橋も通過するので景色は最高ですが、海沿いを走るので、横風が強くなることが多いです。
さらに、この区間はアップダウンが多いので、実際に走ってみるとかなり苦しかったです。
また、折り返し地点に到着すると、気温が上昇する時間帯であるため11月開催といえども暑くなる可能性が高いです。
そのため、こまめな水分補給は必須になります。
25km~35km(海浜公園・ノエビアスタジアム)
©allsports.jp
この区間は、海浜公園やノエビアスタジアム神戸を通るため、応援も多くにぎやかです。
アップダウンもほぼ無く、道幅も神戸マラソン全体のコースの中では比較的広く、ランナーもある程度分散しているのでかなり走りやすいです。
しかし、この区間は多くのランナーが、30kmあたりで急激にペースが落ちる「30kmの壁」にぶちあたるため、多くのランナーはこのあたりから歩き出してしまいます。
神戸マラソンは前半は走りづらい箇所が多いため、ネガティブスプリット(前半抑えて後半ペースを上げる走法)で行くのをお勧めします。
ネガティブスプリットで行くことで、この区間を少しでも楽に走れる可能性が高くなり、次の神戸大橋を走る上でも精神的に楽になります。
35km~ゴール(浜手バイパス~神戸大橋~ポートアイランド)
©allsports.jp
ここからはいよいよ神戸マラソン最大の難所、浜手バイパスの上り坂が待ち構えております。
コース高低図をよく見ますと、一度、最初の150mで10m上がったあと、もう一度上り坂があります。
つまり、2段階の上りであるため、精神的にかなり苦しいポイントになります。
さらに、浜手バイパスを上ると、神戸大橋を通過しますが、橋の上であるため風がかなり強く、脚は動かないし風はもろに受けるのでなかなか前に進みません。
神戸大橋を抜けると、一気に下ってポートアイランドに入ります。
この区間を攻略するには、須磨海浜公園、ノエビアスタジアム区間でいかにペースを安定させて給水、エネルギー(特にアミノ酸系)をしっかり補給出来るかが大きな鍵を握ると思います。
急な上り坂の前に、アミノ酸を補給する事で筋分解を少しでも抑える事が非常に大事になると思います。
収容関門時間
神戸マラソンは9時スタートで16時ゴールの制限時間7時間です。
収容関門は全部で11箇所あります。
NO. | スタートからの距離 | スタートからの制限時間 | 次の関門までの距離 | 次の関門までの制限時間 | 次の関門までに走るべきの1kmペース配分 |
1 | 3.8km | 1時間00分 | 5.2km | 44分 | 8分28秒/km |
2 | 9.0km | 1時間44分 | 2.3km | 19分 | 8分16秒/km |
3 | 11.3km | 2時間03分 | 6.0km | 54分 | 9分00秒/km |
4 | 17.3km | 2時間57分 | 2.7km | 23分 | 8分31秒/km |
5 | 20.3km | 3時間20分 | 3.1km | 29分 | 9分21秒/km |
6 | 23.4km | 3時間49分 | 3.4km | 30分 | 8分49秒/km |
7 | 26.8km | 4時間19分 | 2.3km | 23分 | 10分00秒/km |
8 | 29.1km | 4時間42分 | 5.0km | 49分 | 9分48秒/km |
9 | 34.1km | 5時間31分 | 2.7km | 29分 | 10分44秒/km |
10 | 36.8km | 6時間00分 | 4.2km | 46分 | 10分57秒/km |
11 | 41.0km | 6時間46分 |
神戸マラソンは全ランナーがスタート地点を通過するのに約27分くらいかかっているため、スタートから第1関門までは1kmあたり8分41秒のペースでいかないといけません。
特に神戸マラソンなど都市型マラソンは参加ランナーが多いため、スタート直後はかなり混雑してなかなか走り出す事が出来ません。
それでも、関門を通過するには十分な時間があるため、慌てずに走る事が大切です。
神戸マラソンのデータ
神戸マラソンを走る上で、過去の気象状況やランナーの傾向を把握することも、当日の作戦を練りやすいと思いますので、ここでは神戸マラソンの過去データをいくつかまとめておりますので、参考にしてみてください。
気象状況
神戸マラソン開催時はなぜか気温が高くなる傾向にあります。
そのため、11月と言えどもしっかり暑さ対策をしておく必要があると思います。
9時 | 12時 | 15時 | ||||
天気 | 気温 | 天気 | 気温 | 天気 | 気温 | |
神戸マラソン2018(2018.11.18) | ☀ | 14.2℃ | ☀ | 16.8℃ | ☁ | 17.5℃ |
神戸マラソン2017(2017.11.19) | ☀ | 9.3℃ | ☀ | 11.7℃ | ☀ | 11.4℃ |
神戸マラソン2016(2016.11.20) | ☁ | 17.9℃ | ☁ | 20.9℃ | ☁ | 20.6℃ |
神戸マラソン2015(2015.11.15) | ☁ | 19.5℃ | ☁ | 21.5℃ | ☁ | 21.5℃ |
神戸マラソン2014(2014.11.23) | ☀ | 15.5℃ | ☀ | 18.0℃ | ☀ | 19.0℃ |
神戸マラソン2013(2013.11.17) | ☁ | 13.0℃ | ☀ | 16.5℃ | ☁ | 17.5℃ |
中間タイム(平均タイム)
マラソン情報雑誌ランナーズにて毎年7月号(5月下旬発売)にて、全日本マラソンランキングが発表されています。
全日本マラソンランキングでは、各大会ごとに中間タイム(完走ランナーの中で中間順位のランナーのタイム)が記載されており、神戸マラソンのタイムの実態は以下の通りです。
神戸マラソン2013は完走ランナーの平均タイムとなっております。
男性ランナー | 女性ランナー | 全ランナー | |
神戸マラソン2017 | 4:27:00 | 5:04:24 | 4:37:49 |
神戸マラソン2016 | 4:35:33 | 4:58:58 | 4:42:46 |
神戸マラソン2015 | 4:40:48 | 4:59:38 | 4:45:31 |
神戸マラソン2014 | 4:36:30 | 5:07:41 | 4:44:24 |
神戸マラソン2013 | 4:48:19 | 5:06:18 | 4:52:09 |
ちなみに市民ランナーフルマラソン平均タイムは、2017年度全日本マラソンランキングによると、男性が4時間36分57秒、女性が5時間5分2秒でした。
フルマラソンの平均タイムについてもう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
フルマラソン完走率
出走者 | 完走者 | 完走率 | |
神戸マラソン2018 | 20395 | 19569 | 95.9% |
神戸マラソン2017 | 19709 | 18949 | 96.1% |
神戸マラソン2016 | 19570 | 18814 | 96.1% |
神戸マラソン2015 | 17621 | 17080 | 96.9% |
神戸マラソン2014 | 17597 | 17203 | 97.8% |
神戸マラソン2013 | 18267 | 17808 | 97.5% |
神戸マラソンの完走率は毎回96%以上とかなり高水準です。
そのため、体調不良や怪我など余程のトラブルが無い限り、きちんとフルマラソンに向けて練習を積めば、必ずゴールは出来るでしょう。
神戸マラソン2020のエントリーについて
神戸マラソン2020のエントリーについては、以下の記事を参考にしてください。
最後に
神戸マラソンは最後の神戸大橋を除いてはほぼ平坦であるため、ものすごく走りやすい印象がありますが、思っている以上に道幅が狭く、さらに海沿いを走るので海風が強く、意外と走りづらいと感じました。
それでも神戸の街や明石大橋を見ながら走れるのは、神戸マラソンの出場したランナーの特権なので、興味のある方はエントリーして走ってみてください。