富山マラソンに出場を検討しているランナーは、エントリー情報はもちろんですが、コースも気になるポイントではないでしょうか。
僕は、別のマラソン大会を走る前に、公式ホームページを見てイメージを掴んでも、本番で走ってみると思っていたのと違うと感じる事が多いです。
そこで、実際に富山マラソン2018に出場した経験をもとに、富山マラソンのコースについて解説しますので、少しでも参考になれば嬉しいです。
富山マラソン2020コースの攻略法について
最近の富山マラソンは、毎年コースの一部が変更になっております。
富山マラソン2020も、コースの変更があります。
実際のコースは以下の動画とコースマップをみていただけると分かります。
富山マラソンコースの最大の特徴は20km付近にあります新湊大橋ですが、荒天の時は、新湊大橋を迂回するコースに変更になります。
今のところ、全ての大会で新湊大橋コースが採用されています。
富山マラソン2018は風が強く、高低差50mの新湊大橋は帽子が飛ばされそうになるくらいきつかったです。
正直、タイムを狙うなら迂回コースが良いですが、富山マラソンを走るからには、きついけど新湊大橋を走る方が良いと僕は思います。
全体を通じてみれば、新湊大橋以外は大きなアップダウンはないので、天候に恵まれたらかなり走りやすいコースです。
それでは、各ポイント毎に詳しく解説していきましょう。
スタート地点~高岡大仏(1.5km地点)
スタート直後はただでさえ渋滞して、自分のペースで走る事が出来ない中、スタート1.5km後の高岡大仏の前を通る道は狭く、直角に何回か曲がるのでかなり走りづらいです。
そのため、高岡大仏を通過して、広い道路に出るまでは我慢が必要になります。
この区間はウォーミングアップのつもりで、ゆっくりジョグを心掛けましょう。
新湊大橋
富山マラソンのコースの最大の難所である新湊大橋。
富山マラソンのなかで唯一大きなアップダウンがある箇所になります。
もちろん、アップダウンがあるので脚にくるのはもちろんですが、風の影響をもろに受けてしまう事も気をつけるべきポイントになります。
特に、富山マラソン2018は風が強かった事があり、キャップが飛ばされそうになったり、なかなか前に進まなかったりとかなりきつかったです。
新湊大橋は、橋の頂上にいくまでが想像以上に長いので早歩きの気持ちで走るのが良く、頂上からの下り坂はスピードを出しがちですが、ここでスピードを出しすぎると確実に後半に影響が出るので、気持ち抑える程度で走ると良いでしょう。
僕は、新湊大橋の前にアミノ酸をしっかり補給することで、脚の筋分解を抑えましたが、新湊大橋の前後のどちらかにアミノ酸を補給するのは結構大事かなと思います。
新湊大橋~田園地帯
富山マラソン2020で大きな変化がある区間です。
以下の図は富山マラソン2019のマップですが、去年までは新湊大橋を通過後は、新湊大橋(東)から南下して、折り返しをしていたのですが、この区間はひらけているので、強風時、もろに風を受けるので、景観を含めてしんどい区間でした。
今回はこの区間がなくなりますが、新コースはどのようになるのか注目です。
田園地帯(30km-36km付近)
30km過ぎてから田園地帯を通るため、ただでさえ多くのランナーが脚が重くなり始めるなかで、景色が変わらないためかなり苦しい区間になります。
僕の体感ですが、車線や建物があると脚が重くても前に進んでいる感じがしますが、田園地帯はとにかく景色が変わらないので、精神的に前進している感じがしません。
そのため、前半を飛ばし過ぎないことと、30km過ぎにアミノ酸をきちんと摂取して筋肉の分解を防ぐように心がけましょう。
35km以降のエネルギー切れに対応するためにエネルギージェルを摂取するのも大事になります。
僕自身は30kmまでは補給ジェルをきちんと摂取するのですが、きちんと摂取し続けるのはめんどくさくなるので、残りの距離も少ないので大丈夫だろうと思ってしまうのですが、その結果30km以降は疲れが出てくるのと、もう少しでゴールという事で摂取を疎かになって、急失速してしまった経験があります。
富山北大橋(40km付近)
富山マラソンのコースは、射水大橋以外で大きなアップダウンはないですが、富山北大橋前の北代エリアと40km過ぎの富山北大橋はアップダウンがある場所になります。
そこまできついアップダウンではないですが、40km手前からのアップダウンは精神的にきつい場面です。
しかし、応援団もいますし、進行方向右には北陸新幹線の車両が、進行方向左前(北東)にはフィニッシュ地点が見えてくるので、ここでポジティブな気持ちになれば、最後の粘りに大きな違いが出てくるでしょう。
収容関門時間
富山マラソン2018では収容関門は全部で10箇所ありました。
NO. | 場所 | スタートからの距離 | スタートからの制限時間 | 次の関門までの距離 | 次の関門までの制限時間 | 次の関門までに走るべきの1kmペース配分 |
4.5km | 56分 | 12分26秒/km | ||||
1 | 下関小学校前 | 4.5km | 56分 | 4.2km | 41分 | 11分08秒/km |
2 | 高岡自動車学校前 | 8.7km | 1時間37分 | 5.3km | 51分 | 10分34秒/km |
3 | JFEマテリアル前 | 14.0km | 2時間28分 | 3.9km | 38分 | 10分23秒/km |
4 | 新湊漁業協同組合前 | 17.9km | 3時間06分 | 4.2km | 38分 | 10分02秒/km |
5 | 堀岡小学校前 | 22.1km | 3時間44分 | 4.5km | 46分 | 10分09秒/km |
6 | ダイヤセンター新港前 | 26.6km | 4時間30分 | 5.6km | 53分 | 10分01秒/km |
7 | JAいみず野東部支店前 | 32.2km | 5時間23分 | 4.1km | 40分 | 10分00秒/km |
8 | 堀井鉄工前 | 36.3km | 6時間03分 | 3.4km | 33分 | 9分58秒/km |
9 | 桜谷小学校前 | 39.7km | 6時間36分 | 2.3km | 24分 | 9分57秒/km |
10 | 木場町交差点 | 42.0km | 7時間00分 |
関門間で収容時間が厳しいこともないので、富山マラソン完走を目指すランナーは、最低でも1kmを9分より速いペースをキープ出来れば、間違いなく完走できます。
富山マラソンのデータ
富山マラソンを走る上で、過去の気象状況やランナーの傾向を把握することも、当日の作戦を練りやすいと思いますので、ここでは富山マラソンの過去データをいくつかまとめておりますので、参考にしてみてください。
気象状況
富山マラソンの公式ホームページによると、過去大会の気象状況は以下の通りでした。
8:50 | 12:00 | 13:00 | 14:00 | 15:00 | 16:00 | |
場所 | スタート地点(高岡市古城公園) | フィニッシュ地点(富山県富岩運河環水公園) | ||||
富山マラソン2018 | ☁,14.0℃,湿度78%,風速1.6m | ☁,15.0℃,湿度73%,風速2.0m | ☂,15.5℃,湿度69%,風速2.5m | ☁,16.0℃,湿度64%,風速2.0m | ☀,18.0℃,湿度58%,風速1.1m | ☀,17.0℃,湿度52%,風速1.7m |
富山マラソン2017 | ☂,15.5℃,湿度94%,風速0.9m | ☂,16.0℃,湿度95%,風速0.1m | ☂,16.0℃,湿度95%,風速0.2m | ☂,16.5℃,湿度95%,風速0.1m | ☂,16.0℃,湿度95%,風速0.3m | ☂,16.0℃,湿度95%,風速0.0m |
富山マラソン2016 | ☀,11.5℃,湿度69%,風速0.1m | ☀,16.0℃,湿度50%,風速0.7m | ☀,15.5℃,湿度49%,風速0.8m | ☀,15.5℃,湿度49%,風速0.7m | ☀,16.0℃,湿度50%,風速0.3m | ☀,15.0℃,湿度49%,風速0.2m |
富山マラソン2015 | ☀,10.8℃,湿度63%,風速0.4m | ☀,16.0℃,湿度43%,風速2.2m | ☁,16.0℃,湿度44%,風速1.2m | ☁,15.8℃,湿度48%,風速1.2m | ☁,15.2℃,湿度52%,風速0.5m |
過去の傾向より、天候に関係なく気温は15℃前後で推移しているため、マラソンを走るにはかなり最適な環境と言えます。
富山マラソンは気象状況によりコースのシンボルと言える射水大橋を通るコースと通らないコースの2つあるのが特徴ですが、今のところ全大会で射水大橋を通るコースが採用されております。
中間タイム(平均タイム)
マラソン情報雑誌ランナーズにて毎年7月号(5月下旬発売)にて、全日本マラソンランキングが発表されています。
全日本マラソンランキングでは、各大会ごとに中間タイム(完走ランナーの中で中間順位のランナーのタイム)が記載されており、富山マラソンのタイムの実態は以下の通りです。
男性ランナー | 女性ランナー | 全ランナー | |
富山マラソン2018 | |||
富山マラソン2017 | 4:49:03 | 5:18:46 | 4:54:52 |
富山マラソン2016 | 4:48:59 | 5:19:54 | 4:54:44 |
富山マラソン2015 | 4:40:20 | 5:07:22 | 4:45:50 |
市民ランナーフルマラソン平均タイムは、2017年度全日本マラソンランキングによると、男性が4時間36分57秒、女性が5時間5分2秒であることから、富山マラソンは競技性よりも自然を楽しみながら走る大会と言えます。
フルマラソンの平均タイムについてもう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
フルマラソン完走率
出走者 | 完走者 | 完走率 | |
富山マラソン2018 | 12771 | 12255 | 96.4% |
富山マラソン2017 | 11914 | 11366 | 95.4% |
富山マラソン2016 | 12041 | 11522 | 95.9% |
富山マラソン2015 | 10797 | 10479 | 97.1% |
富山マラソンは、制限時間が7時間という事もあり、完走率は毎回95%以上を達成しております。
完走者の平均タイムも全国平均よりは遅いので、初心者の方でも気軽に参加出来る大会と言えます。
最後に
富山マラソンに参加することで、富山の海や山といった景観を見ながら走るのはもちろんですが、富山は食べ物が美味しく、富山でしか食べられないものを食べる絶好の機会と言えます。
北陸新幹線が開通して、富山に行きやすくなった今、富山マラソンに参加して富山の魅力を感じる旅に出てはいかがでしょうか。